その181 まず体験をして、人との差を認めよう!

昨日、渡辺健介さんの講演会へ行ってきました。

ベストセラー「世界一やさしい問題解決の授業」に次ぐ第2弾「自分の答えのつくり方」の刊行記念のイベントです。

思ったより若く、とても親しみが持てました。

マッキンゼーを退社された渡辺さんは、現在、小学校2年生から社会人までの研修(教育)に携わっているようで、それらの体験談が講演会の中心でした。

前著では、学校でのコンサートというイベントを通して論理的思考の大切さと、論理的アプローチの方法をわかりやすく解説をしてくれていました。

当時ほとんどビジネス本など読んでいなかったパパが、週刊ダイヤモンドの特集記事を読んで、すぐさま飛びつき、そして衝撃を受けました。


そして、今回は、前著の続編ではなく、もう一方の大切なことである「自分で考える」ことの重要性について、書かれたようです。
(実は、まだ「自分の答えのつくり方」は読んでいないので、講演内容からの抜粋です。

「論理が全てである」という人はイタイ。(←パパは、どちらかというとこのタイプです。)

でも、「論理を全否定して、直感だけで行動する」ということも、もちろんNG。

論理だけではなく、心や文脈から垣間見える何かを感じることが重要とのことでした。

感じたことを大切にし、そして、自分で深く考えることにつなげます。


渡辺さんの会社では、子どもたちに「まず、やってみろ!」という精神で、最初に理屈抜きに行動させてみるそうです。

特に子どもたちは、何もないところから思考を展開させても、なかなか入り込まないので、体験による成功や失敗から、何が良かった、悪かったということを考えさせるようにしているとのことでした。

これは、大人にも当てはまることだと思いますが、大人はずるいので、面倒くさがって本気で思考しようとしなことがあります。

まあ、これは今回の講演会とは関係のない話なので、深堀りはしませんが、半ば強制的にでも「思考するクセ」をつけさせることです。

周りが一致団結して、そのような環境を作り上げることです。


少し話しはそれましたが、「まず、やってみろ!」で、行動の結果として起こる、いろいろな要素、具体的には「苦しさ」「人との差」といったマイナスの感情を素直に受け入れることから、はじめようとのこと。

「なぜ苦しいのか」「なぜ人よりうまくいかないのか」を分析して、次の行動のときに改善していく、そして、これを繰り返すことが大事です。


渡辺さんの会社で実際に行った研修に、

■高校生が大学のキャンパスで移動式販売をする
■小学生が広尾で惣菜パンを売る

などを行っているそうです。

高校生は、高校生なりに。
小学生は、小学生なりに、失敗から、いろいろなことを学び、真剣に自分の頭の中で改善策を考えているとのことでした。


実際に、商売としてお金を取り扱う体験はいいかもしれません。

実態のない痛みでは真剣になれないのが人間というものです。

商売のモデルを考えることではなく、真剣に自分の頭で考える機会を否応なく与えられるので、素晴らしいです。

自分で考えることは、「どうしたらギャップを埋める(自分の想定との差異を埋める)」かです。

社会人向けの集合研修でも、ギャップを感じさせるために、「凄いと思う人」と自分を比較して、具体的に何が違うかを徹底的に検証していく作業を行うとのことでした。


まずは、負けを認め、そこから少しづつ差を埋めていく。

素直にこれができるように、プライドなど放り投げて、努力をしていく人間になりたいものですし、君たちにもなって欲しいと思います。


本日のパパからのメッセージは、

「まず体験をして、人との差を認めよう!」

です。


思考の前に、人との差を素直に受け入れられるかが、勝負です。

和を尊ぶ日本人としては、なかなかに受け入れられないかもしれませんが、事実は事実として受け入れましょう。

ある時点の「人との差」など、たわいもないことです。

勝負はもっと後にやってくるものです。

なので、あとは、

「なぜ差が生じたかを真剣に考え、自分の頭で答えを導き出す」

という、訓練を愚直なまでに行うことです。