その38 他人と意見が異なっても自分から見切らずに、自分にないものを探して自己の成長につなげる!

佐藤優さん副島隆彦の講演会に丸善丸の内店に行ってきました。

対談ではなく、別々に講演をされ、その後質疑応答という流れでした。

共著「暴走する国家 恐慌化する世界」の中では、対談(都合4回にわたって対談された内容を編集したとのことでした)形式だったので、別々の講演という形式は、お二方の個人的な思い入れの箇所が強調されて、とてもよかったと思いました。

佐藤さんは、
 ①副島隆彦について
 ②ラチオ(物事を分解、数値化して合理的に考える思想)について
 ③2008年とは、どんな年であったのか?
 ④オバマファシズムであることについて
という切り口で、講義されました。

どの話も、切れ味鋭く、事前に本を読んでいかなければ、とてもついていけなかった内容でした。

特に、印象的であったのは、「2008年は後世2つの事件から最悪の年であったと語られるであろう」という話でした。
1つ目は、誰しもが思いつくであろう、金融崩壊。(残念ながら時間の関係で詳細な見解はお話いただけませんでした。)
2つ目は、ロシアとグルジアの戦争。

このロシアとグルジアの戦争について、単に両国の歴史的、宗教的、地政学的な背景だけでなく、裏で暗躍するアメリカ、イスラエル、それにフランスをはじめとするヨーロッパ諸国の利害関係が密接に関連しており、故にこの戦争を契機として、現在のアメリカ中心の世界観が大きく変わるかもしれないという警告であると理解しました。

ローレンス・トーブの著書「3つの原理」の中では、近い将来アメリカとロシアが北極圏ブロックを形成するようなことが書かれていましたが、それはもう少し先のことで、当面はヨーロッパ諸国とロシアの関係について何かアクションがあるであろうという佐藤さんの主張は説得力があるように思えました。


一方、副島さんは、
 ①人間は格好をつけても、本質的にはエゴイズムで拝金主義なので、これを認めたうえで、物事を考えるべき
 ②現在のアメリカはプレジェンスキー戦略とデイビッド・ロックフェラーのシナリオに沿って行動をしているが、近いうちの終焉を迎えるであろう
という、内容の講演でした。

過激な発言とパワフルな講演が印象的でしたが、とても愛情に満ち溢れており、特に、①の視点で噛み砕いて物事を考えると、真理を最短距離で捉えることができるような気がしました。


で、講義や本の内容とは別の話になるのですが、お二人の関係で興味深かったのは、お二人では世界観や思想について各論において決して相容れていないのだけれども、相互に認め合っているということです。

これは、お二人のバックボーンにある知識を相互に認め合っているから、多少の意見の相違については、信頼関係を損なうに値しないと、直感的に判断しているのだと思います。

仔細な点での相違なんて当たり前で、むしろ異なるイデオロギーを持った人から何かを学び、相互に高めあうという姿勢は素晴らしいと思いました。


お二人と比較をするのはいかがなものかとも思いますが、パパたちのような一般人についても、自分の持っていないものを他人から学び、また逆に与え、相互に高めあっていくべきです。

本質とは関係のない各論の意見の相違により、関係を持たない、あるいは、関係を解消するのは、実に勿体ない話です。

なので、パパは、少々の意見の相違は気にせず、その人から学べることを探して、信頼関係を醸成し、自分が成長するような生き方をしたいと強く思いました。


本日のパパからのメッセージは、

「他人と意見が異なっても自分から見切らずに、自分にないものを探して自己の成長につなげる!」

です。


相手のアラを探すより、よい点を探してください。

自分がアラを探すということは、相手も同じことをしているのです。

自分が相手のよい点を探して、それを直接・間接問わず相手に伝えれば、必ず相手も同じことをします。

どうか、そんな人間に育ってください。