その39 ネットの情報だけで満足するな!

茂木健一郎さんの講演に、三省堂神保町本店まで行ってきました。
(たまたまパパが会場(8F)に行くエレベータに乗ったら茂木さんも同乗してきました。)

クオリア立国論」の出版記念で、「無限の可能性を秘める日本人の可能性」というテーマでした。

茂木さんの講演は、はじめてだったのですが、TVでの善良な博識な学者のイメージとは異なり、よい意味で毒があり、とてもおもしろかってです。

講演の中で「もともとは毒舌家だけど、パブリックでは(毒舌)を言わない」と、ご自分でも仰っていました。

この使い分けは、是非パパも身につけたいところです。


講演の内容は、これまで著書等で多く語られている、脳科学の可能性とか、思考法といったものではなく、茂木さん自身が感じている現代社会、特に日本における問題点を上げ、「クオリア」(人間が心の中で感じる様々な質感)という切り口で日本の良さを再発見する必要があるという提言でした。

<本日の講義まとめ>
・インターネット時代に不足しているものがわかっている人が少ない
・インターネットでは、断片的情報しか得られない。
・断片的な情報は、生命の残骸のようなもの。
・質感も含めて、全体像を捉える必要がある
・学問は独学で学ぶとクセが出てしまうので、体系的に学ぶべき。
・点でとらえず、線、面で捉えることが大事。
・巷で日本を美辞礼賛しているのは、点でしか捉えていないので、大いに不満。
・もっと、日本の良さを線、面で捉えるべき。
・高尾山はミシュランで選ばれたのは点ではなく登山の一連の流れが線になっている(隙がない)から。
・「お任せコース」はヨーロッパには存在しない。
秘仏という日本古来の風習は、「形あるものに囚われない」」というプラトンの考えにも通じる。
・こういった、日本のクオリア的なよさを武器にして、さらに高めていく必要がある。


<本日の講義所管>
茂木さんは、ネット社会では情報では、断片的な情報しか得られないと仰っていました。

確かにそうなのでしょう。

誰でも、ネット検索により知識を得ることができるのです。

しかしながら、そこで勘違いせずに、日本古来のクオリア的な物事の捉え方、つまり、断片に捉えず論理の外側にある感受性的な面も含めた捉え方を目指そうということであると理解しました。

今回の講演を聞いて、これからのネット社会では、クオリア的要素を入れ込むことこそが、目指すべき方向であると思いました。


で、本日のパパからのメッセージは、

「ネットの情報だけで満足するな!」

です。


ネット検索は入り口に過ぎません。

そこで興味を持つものに出会ったら、本を読み、詳しい人に話しを聞き、自分で体感してみましょう。

どうか探究心のある人間に育ってください。