その48 仮説をたて、検証をするクセをつけよう!

帰り道にある電気屋とも雑貨屋とも覚束ないバッタ屋風の店で、堂々と「期限ぎれにつき50円」と謳っている食品(SOYJOY)を売っていました。

一週間くらい前に目に留まり、店が開いている時間に通りかかるときは、結構気にかけて観察していましたが、結構売れ行きがよく、あっという間に残り4個になっていました。

残業しながら、食べるのもよいかと思い、試しに2個ほど購入してみました。
(どうも店で激安商品を1コだけ買うということが苦手なようです)

期限は「20090220」、つまり明後日までなので、現時点で厳密には期限切れではありませんでした。

通常コンビニで買うと128円くらいだったような気がします。

いくらで仕入れたかは不明ですが、ずっとその店が在庫を抱えていたわけではなさそうなので、50円で売ってもペイできるのでしょう。


ところで、この商品を「50円」とだけ、表示して売っていたらどうなっていたでしょう?

パパは「50円」というキーワードだけでは気がつかなかったかもしれませんが、過去に「SOYJOY」を食べたことがある人、「SOYJOY」を食べたかったと思っていた人には、断然お買い得感があるので、あっという間に完売していたと思います。

でも、その商品を買ったお客さんのうち何人かは、「何でこんな期限が迫った商品を売るんだ」と、クレームをつけていたことでしょう。

こんなトラブルになったら、お金は返金しなければならないし、商品も恐らく食べられてしまったので、買えってくる確立は少ないと思われます。

したがって、今回「期限ぎれにつき」という、ポップを書いたのは、実に合理的判断であったのです。


では、なぜ「期限ぎれにつき」と書くことが、合理的であると言えるか、検証してみましょう。

幸ちゃんと桃ちゃんは、バッタ屋さん(仮称)の店長になったと仮定してください。

■まず、前提を確認します。(前提がわからないときは自分で作っちゃいます)
・売りたいものは、30円で仕入れたお菓子
・このお菓子はすぐ近くのコンビニでは100円で売っている
・賞味期限は、1週間後
・在庫が100個
・1日の来店者数は100人(うち何かしらの商品を購入するのは80人)

■次に、事実認識をします。(事実がわからないときは仮設を作ります)
・損益ラインの把握
  今回は仕入れが 30×100=3000なので、3000円を確保することが最低限の目標となります。
・この商品売ってよいのは今日から7日間
  賞味期限を超えた食品を売ることはモラルに反するし、保健所に訴えられたときに抗弁できない。
・クレーマの処理
  過去、賞味期限が近い商品を売ったとき、購入した人のうち3割がクレームをつけてきた(仮説)

■そして、戦略を考えます。
・まず、適当に値段を付けてみます。何種類かシュミレーションしたほうがよいので、ここでは4種類の値段をつけてみます。
 損益の分岐点である3000円の売り上げを達成するためには、
  100