その64 いつまでも基本に忠実であれ!
句会というものにはじめて参加しました。
丸の内カフェでの大高翔さんの春の句会で、お題は「初花」です。
http://www.marunouchicafe.com/seminar/#0305
これには、ちょっとやられました。
左脳も右脳もフルに働かせて、目の前に存在しない「初花」から季節を感じ、色,匂い、音、感触、時間などを軸に仮想空間を自由に拡げる遊び。
日本人のなんと想像力豊かなことか。
一昨日観た、キャッツの夢舞台もよかったですが、ごく短い言葉から、そこに存在しないものの質感を多次元的に感じる俳句の世界は、凄いです。
また、句会は、一人での創作と違い、参加された皆さんから、圧倒的な刺激を享受できるところがよいです。
皆で褒めたり批評したりして感想を述べ合うことにより、一つの句が、詠み人の思いをも凌駕して、創造世界を拡げていく様がライブで感じとれます。
あと、勉強になったのは、大高さんのようなプロの俳人であっても、「お題」が出されたら、歳時記を見てイメージを広げたりするのだということが、素直に新鮮でした。
じっくり考えすぎるのもよくありませんが、やはり、その場で感でいい加減にひねり出した詠とは、深み、奥行きが違います。
その道の達人であっても、基本に忠実に謙虚であることが、大切なのです。
一見すると、文学的なセンスや発想力の豊かさに任せて作品を作り出しているようですが、そんなことはなく、小さなことの積み重ねがあってこそ、素晴らしい作品は生まれるのです。
本日のパパからのメッセージは、
「いつまでも基本に忠実であれ!」
です。
次週のお題は、「朧月」(おぼろづき)だそうです。
実際に春の月を眺め、歳時記をよく読んでイメージを拡げ、目に見えないものの質感を出せるようにがんばりたいと思います。