その84 責任が一人に押付けられないよう、必ず別の人が検証をしよう!

サムライ・ジャパンWBC優勝!

いやー、盛り上がりました。

一昨日の準決勝アメリカ戦は、ちょうど昼休みに試合が終わったので、安心して午後の仕事に取り組めましたが、昨日の決勝韓国戦は、気が気でない状態で昼休みが終了してしまい、実に落ち着きのない状態で午後の就業時間を迎えました。


しばらくたつと、パパの職場限定で世紀の誤報

人知れず、ワンセグ携帯をつけっぱなしにしていた、A君から3対2で日本勝利との報告。

周囲でひとしきり盛り上がり、落ち着いた気持ちになって、仕事にとりかっかていたところ、向かいに座っているB君から「まだ、終わっていないみたいですよ。延長戦です。」との情報が舞い込む。

どうやら、気の弱いA君は、携帯を持ち上げてワンセグの画面を直視するようなことができず、チラ見に終始していたところ、ワンセグ特有の文字情報から「ここまで実にいい試合を見せてくれた」という言葉を早合点して、当時のスコアで日本の勝ちと判断をしてしまったもようです。

A君の報告の直後に、ダルビッシュ投手がまさかの同点打を浴びてしまったようです。


そういえば、A君の報告時にフロアを見回したのですが、誰一人歓喜の表情を浮けべている人が居ませんでした。

いくら、何でも100人近くいるのだから、誰か一人くらいは、ライブで野球を見ているはずなので、訝しかったのですが、試合が終わっていなかったのだから当たり前です。


まあ、その後、イチロー選手が、勝ち越しタイムリーを打って、見事に勝利。

A君からのこの日2度目の勝利の報告がありました。

皆に「ぬか喜びさせやがって」との突っ込みを受けて、返したA君の言葉「2度喜べてよかったでしょ。」

A君は、案外と大物なのかもしれません。

生放送で、試合を見たわけではないですが、かえってこのような印象深いエピソードが加わると、この第2回WBC決勝は強く記憶に定着することでしょう。


ところで、なぜA君は早合点してしまったのでしょう?この誤報について、検証してみたいと思います。

失敗は、いくつかの要因が重なり合ったときに起こることが多いもの。

まずは、いくつかの切り口から、要因を探してみましょう。

■ハード
ワンセグを利用していたため、画面が小さく、画面右下のストライク・ボール・アウトのカウント表示が見えなかった。
・勤務先のOAへのアクセスをしなかった。

■モラル
・勤務時間中なので、堂々とワンセグの画面を見なかった。
就業規則に則り、勤務先のPCからネットにアクセスしなかった。

■技術
ワンセグ特有の、出演者(アナウンサー、解説者)のセリフの文字表示の誤解。

■精神
・周囲に一刻も早く、勝利の報告を知らせたいという、精神作用。
・皆が我慢している中、自分ひとりがWBCの結果を追っているという罪悪感

この中で最も影響したのは、「皆が我慢している中で、勤務中にひとりWBCの情報を追っていることに対する罪悪感」であったと考えます。

生真面目なA君はそのような状態から早く開放されたかったはずです。

そのうえに、その他のいくつかの小さな要因が重なって、誤報が生まれたのでしょう。

そして、パパをはじめ周囲の人が、誰一人A君の報告を疑うことなく、検証作業を怠ってしまったことも問題でした。

例えば、誰かが、携帯電話でネットにアクセスをして、試合結果を確認していれば、すぐに誤報であることがわかったはずです。


皆が浮き足立っているときには、対して仕事の効率などあがるはずもありません。

結果を知ることができないように、打ち合わせを開催するなどして情報から遮断をするか、逆に堂々とその時間を捨て皆で楽しむか、のどちらかが有効であると考えます。


本日のパパからのメッセージは、

「責任が一人に押付けられないよう、必ず別の人が検証をしよう!」

です。


本日はパパの所属する部門内でのグループ編成の発表があります。

今のチームも人が入れ替わってしまうようです。

4月から、それぞれの持ち場でがんばりましょう!