その104 時には意識的に目をそらし、緊張を解いてあげよう!

束の間の幸福の時間が過ぎ、否応なく日常に戻ります。

仕事をし、本を読み、ランニングをし、淡々と時が流れていく日々。

決して目の前に現れることがないであろう、理想とする日々への淡い期待を断ち、今日という日を一生懸命に生きよう!


1日仕事を休んだので、今日は忙しくなるはずです。

午前中にミーティング、午後には外勤が控えているので、いつも以上に効率よく業務をこなしていく必要があります。

当然、一人でできることには限界があるので、チームを動かさなくては、と思います。

自主的に動けるチームを作るというのが理想ですが、新しく配属された人もおり、もう少し時間がかかりそうです。

目の前ではなく、少し離れたところにメンバの視線が向けられるよう目標を定めてあげることが、目下のパパの役目となります。

チームに割り振られている全作業を把握し、全体の生産性とメンバのスキルアップのバランスを考えながら、個々に作業を割り当てていく。

これを、朝のミーティングでメンバに周知し、その場で期限を設定して、後はお任せというのがパパが目指すスタイルです。

当然、朝の少ない時間では、詳細まで説明しきれないので、必要に応じて、個別に説明をしたり、関係者と打ち合わせを設定することはありますが、基本的にはパパから口を出さないよう心がけています。

定められた期限が守れそうになかったり、想定外の課題が出てきた場合以外は、各人が自分のやり方で物事をすすめていけばよいと考えています。


「百年目」という落語があります。

普段は奉公人に口やかましく堅物と評判の番頭さんですが、実はたいそうな遊び人で、仕事時間中に花見をしているところを店の旦那さんに見つかってしまいました。
慌てて店に戻ったものの、まさに針の筵に座っているようで、生きた心地がしない模様です。

この番頭さんに対する旦那さんの接し方がよいです。

■まず、普段の仕事の正確ぶりを褒めます。
■次に、小僧のときからよく成長したものだと思いで話をし、
■自分(旦那)と番頭が一体であること、つまり全面的に信じていることを番頭さんに語り、
■遊ぶ時は店のケチがつかないように派手に遊ぶことと、番頭の行為を肯定し、
■そして、店の者に対して、いつも目配りするのではなく、時には視線を外してあげなさいと、番頭さんの改善点を指摘しています。

自分が悪いことをしているのに、こんな接し方をされたら、旦那のために一生ついていこうと思います。


人の上に立つ者は、このように寛容でなければいけないですね。

いつも、目を光らせているのではなく、相手のことを信頼して、時には意識的に目をそむけて見ることも必要なのです。


本日のパパからのメッセージは、

「時には意識的に目をそらし、緊張を解いてあげよう!」

です。


逆の見方をすると、相手が見ていないというときは、相手が意識的に見ないふりをして、緊張感を和らげているのかもしれません。

なので、例えばママや先生が見ていないからといって、ダラけてよいという訳ではありません。

こういうときこそ、しっかりとまじめに取り組むことが大事なのです。