その107 ママこれからもカンバレ!

奇跡なんて起こらないものです。

映画や小説で、一発逆転ハッピーエンドというシーンをよく見受けますが、現実は厳しく、格好悪いものです。

もやもやが晴れてよく眠れたとか、目覚めがいつもよりすっきりしていたなどということもありません。


人生で最大の決断をなかば勢いで決められてしまったような後味の悪さが残ります。

昨日すべてが決まるなんて微塵も考えていませんでしたが、あっさりと、調停が成立してしまいました。


過去の真実になんか誰も興味のないことが、今更ながらよくわかりました。

あるのは、自分の与えられた役割をどう全うするかだけ。

司法なんて、「人権保護を第一義とする」などど格好のよいことを言っていますが、所詮、与えられたノルマをいかにマニュアルどおりに期限内にこなすかというお役所仕事です。

周囲のざわめきの中で、パパはどんどん孤立していきました。

きっと、ママもこの孤立感を味わったのではないかと思います。

当事者同士の目指す道が違う時に、第三者がそれを歩み寄らせ、妥協点を模索してくれるのはよいことではありますが、結果ばかりを追い求めるばかりに、相互の考え方に触れる貴重な時間であるはずの「なぜ結論にいたったか」という過程の説明がまるで欠如しています。



ただし、一度決めたことに対して、後悔しても致し方ないということは理解しているつもりです。

未来に向かって、まだまだやらなければいけないことはたくさんあるし、負わなければいけない責任もあります。

正直言って不愉快なことも少なくなかったですが、そこから多くを学んだこともまた事実なので、この経験を今日からはじまる新たな人生に活かして行きたいと思います。


そして、これは、きっとママも同じだと思います。

目指す方向や失ったものは、まるで違いますが、この8か月間は、きっとパパにはわからないような葛藤があったのではないかと想像します。

パパと共に暮らした6年4か月と合わせて、是非、次のステージに活かしてほしいですし、君たちに同じような悲しい思いをさせないように、しっかりと伝えていってもらいたいです。

−− ママへ −−

ほんとうに不器用な二人でしたね。

お互いの長い人生の中のほんの短い期間でしたが、共に手を取り合いながら、いろいろなことを感じ、そして共有できたことに感謝します。

−−−−−−−−−


本日のパパからのメッセージは、

「ママこれからもカンバレ!」

です。


幸ちゃん「パパ、幸ちゃんのおうちに帰れるからね」って約束したのに、守れなくてごめんね。

パパとママは別々の道を歩み出すことになりました。

でも、パパが幸ちゃんや桃ちゃんの親であることには変わりないということをどうか理解してください。

いつでも、何があろうと、パパもママも君たちの味方です。

そして、幸ちゃんがもう少し大きくなったら、ママと桃ちゃんを守ってあげてね。


パパから幸ちゃんや桃ちゃんたちに伝えたいことは、まだまだ山のようにあります。

定期的に直接会う機会についても合意してもらいましたし、これからも今までどおり毎日手紙を書き続けますね。


さあ、いつもの日常へ溶けていかなければ・・

今日も忙しい一日になりそうです。