その116 本を読んだ知識については、実践してみるよう心がけよう!

パパが大学4年生の夏に行った、初めての海外旅行の話の続きを書きます。

昨日は、ダッカカルカッタ、そしてカルカッタからヴァラナシへの列車での移動の話をしたで、今日は続きのヴァラナシの話をします。

ネパールのカトマンドゥの話は、また別の日に話します。


ヴァラナシの駅前は、想像していたよりもずっと落ち着いていました。

もちろん、タクシーやリキシャの客引きがまとわりついたりはします。

でも、パパたちの周辺を除くと、カルカッタのように街全体が人に隙間なく溢れているということはなかったので、相対的には落ち着いた雰囲気であると感じました。

カルカッタではなく、ヴァラナシを最初の訪問地としていれば、間違いなくカルチャーショックを受けるであろう客引きたちの騒々しい勧誘も、より喧騒たる光景を経験したパパたちにとっては、どこか余裕を持って受け流すことができました。

そうは言っても、「地球の歩き方」で紹介されていたホテルに行かなければならないので、リキシャに乗ることにしました。

中で最も好青年に見えたリキシャマンに我々の輸送を依頼することにしました。

ところが、筆談をしようと、紙にホテル名を書いて渡しても、どうも困惑している様子で、リキシャを走らせようとはしません。

どうも行き先を理解していないようです。

もう一度、紙を示しながら、ホテルの名前を言うと、ホテル名を聞き返してきます。

そして、「私は字を読むのが苦手なので、どうか許して欲しい」と、パパたちよりも上手な英語の発音が返ってきます。

そうです。彼は英語を自分の耳で聞き、理解をして、話をすることはできるのだけれども、恐らく、十分な教育を受ける機会がなかったのでしょう、英語のスペルを読むことができないのです。

これも今にして思えば当たり前のことなのかもしれないのですが、22、3歳の温室育ちの若者(パパたち)は、言われるまで想像できないことでした。

世界での非識字率について、きっとどこかで数値をみたことがあったのでしょうが、そんな書物の上での数値など、その場限りであまり役にたたないものであることを実感しました。

人間が咄嗟に判断できるのは、十分に身についたことだけなのかもしれません。

書物を読むにしても、1度くらいさっと目を通した程度では、いざと言う時に役に立たない確立が高いような気がします。

やはり、本を読んで覚えただけの知識は薄弱で、何かを実践しないと身につきません。

識字率の理解不足により、この」リキシャマンに嫌な思いをさせてしまったかなと、反省をしていると、リキシャマンが笑顔で「出発してよいか?」の確認。

3人と3人分のザックを乗せ、青年リキシャマンの操るリキシャがヴァラナシの風を切って進んでいきます。
(当時の様子を書いているうちに、白のタンクトップに、褪せたオレンジ色の涼しそうな薄手のパンツを履いているリキシャマンの姿が脳の記憶室から引っ張り出されてきました。)

このリキシャマンには、ヴァラナシでの滞在期間中、ずっとお世話になりました。

時には土産物屋の間の手からパパたちを救ってくれたりもしました。

カレーばかり食べ続けて、カレーを嫌いになりかけたときにチャイニーズに連れて行ってくれたのも彼でした。
(スプリングロール=春巻き、フライドライス=炒飯の何と美味しかったこと。)

もちろん相場よりは、高め料金を設定されていたことは分かっています。

でも、彼の誠実な仕事ぶりを見ていると、そんなちっぽけなことは忘れてしまいます。

観光客であれば、多少ふっかけても大丈夫という成功体験を作ってしまたことは反省すべき点ですが、それ以外は相互に勉強をして良い時間を過ごせたと思います。


聖なる河ガンガーの聖地中の聖地ガートへは、そこへ続く路地があまりにも狭いため、リキシャマンではなくホテルの従業員が案内をしてくれました。

しかし、彼には、彼が懇意にしていると思しき土産物屋(シタール屋、シルク屋)に連れて行かれたので、印象はよくありません。

唯一のヒットは、ガートの帰りに途中、彼に真似して注文をしたラッシーがとても美味しかったことです。


ヴァラナシ最後の日は、少しだけ贅沢なホテルへ宿泊しました。

教えてもらった酒屋で常温のビールを購入し、3人で乾杯しました。(1人はほとんど下戸なので1口しか口をつけませんでしたが・・)

ランドリサービスなどもあり、贅沢なことであるとは理解しながらも、頼んで見ました。

Tシャツ数枚のクリーニングは、夕方に頼んで翌朝には仕上がってがっていました。

乾燥機などないであろうに、どのように乾かしたのかなぞのままです。


ところで、さすがにヴァラナシは聖地です。

うまく表現はできないのですが、不思議な磁場が流れ込んできていたような気がします。

カルカッタで打ちのめされた体が日に日に回復してきました。


取り留めのない話でしたが、この中から本日のパパメッセージを決めたいと思います。


本日のパパからのメッセージは、

「本を読んだ知識については、実践してみるよう心がけよう!」

です。


もちろん、逆に実践だけではダメです。

以前にも書きましたが、読書と実践の連続が、知識の習得に対する唯一の方法なのです。