その141 客観的な事実を捉え大きく物事を考えよう!
大きな考え方ができないものかと思います。
世の中のダイナミックな動き、例えば、技術革新、人口減少、エネルギー減少などを考えたうえで、企業の戦略をたてていかないと、いずれ痛い目にあってしまうような気がします。
環境の変化を抜きに、現状のまま推移すると仮定してしまうと、保守的になって、何もしないという結論になるに決まっています。
特に、景気拡大の時代であれば、普通にしていても売り上げが伸びるわけですから、自社の改善と同業他社の動きにだけ目配りをしていればよかったのです。
それが、今、時代の潮目にきています。
まあ、従前からの周知の事実であったので、準備をしている企業や人はいるのでしょうが、残念ながらパパの周囲を見渡すかぎり、このビッグピクチャーに対して、概して意識が低いように思えます。
以前にもブログで書きましたが、今までと同じようなことを続けていたら、単純化すると、人口減少分つまり消費の減少分、黙っていても利益が減っていくことになります。
もちろん、人口減少分を補うほどに経済が成長を続ければ、別ですが、そんな確立に期待するのは合理的ではありません。
ただ、それでも個別にヒット商品などが出れば話は別ですが、業界によっては、そのような余地がほとんどないとも思え、やはり期待薄です。
まあ、「ライフネット生命」のように、市場が大きいということを理由に、参入余地ありとの判断をする会社もありますが、皆を共感させる「物語」がないと、なかなか成功できないでしょう。
つまりパパの結論は、市場が縮小することを前提に、それに見合う組織、システムにしておくべきだということです。
そのうえで、ターゲットを長い間お付き合いをしていただける若年層に絞るような大胆な戦略が大事だと思います。
そして、そのためには今から犠牲を強いる、つまり、捨てる部分を作るような戦術を取るべきです。
もう少し具体的に言うと、なんやかんや言っても、今の子どもたち世代は、ネット利用による消費の割合が飛躍的に伸びるのではないかと予想します。
近年、ブロードバンドの高い普及率の割りにはネットを介した消費割合が低いままであるから、ネット販売は限界だというようなことが囁かれていますが、これは当たっていないと思います。
Windows95の発売により、家庭でのPC普及率が一気に高まった90年代後半に中学生以下であった今のU30世代以降の若者が消費の主役となったとき、ネット利用による消費の割合は、一気に加速しはじめるでしょう。
で、あれば、ここ数年の間にインフラを整え、ネットを介した消費というライフスタイルにあった商品、インフラを作っていくべきだと考えます。
ただ、ネットの世界は玉石混合なので、いかに差別化をはかるかが、ポイントになります。
背景に物語を作り込んで興味を惹き、いかにポータルサイトから選んでもらえるかに、組織の命運をかけるくらい力を入れるべきです。
すべての企業に当てはまるわけではありませんが、もちろん簡単ではありませんが、これをやっておかないと、企業として先がないような気がします。
大きな考え方などと偉そうな書き出しでしたが、最後は、こじんまりとまとまってしまった感があります。
でも、思考のプロセスが大事なのかなと思います。
結果的に保守的になってもよいのですが、過去の成功体験に引っ張られて、それにしがみつき、その時々の客観的な事実をもとに分析することを怠ることだけは避けるべきです。
本日のパパからのメッセージは、
「客観的な事実を捉え大きく物事を考えよう!」
です。
利益が出ているうちに撤退をするようなことが、この先、どんどん出てくるような気がします。
潮時の見極めは、積極的な策を決断するときより、数段難しいです。
これからの名経営者の定義は、「撤退名人」になるような気がしてなりません。