その150 気になることに対して、仮説→実験→検証を行うクセをつけよう!

この人は一流の科学者だと思いました。

どんな小さなことでも、気になることがあったら、仮説をたて、実験し、検証する。

そんな地道な努力と神様の気まぐれの産物。

「奇跡のりんご」の木村秋則さんと茂木健一郎さんの講演会(朝日カルチャー主催@住友ホール)へ行ってきました。

茂木さんが一流の科学者であることは、今さら触れる必要はないでしょう。

ここで一流の科学者と言ったのは、木村秋則さんのことです。


茂木さん曰く、「木村さんの苦労の道筋を参加者と共有したかった」ということで、本やTVで紹介された内容の振り返りをしました。

既知の話が多かったのですが、悲しい話を屈託のない笑顔で語る木村さんの魅力的な世界に引き込まれていきました。

本当によい話がてんこ盛りでした。

■農業はやりたくなかった。シュミレーションをして経営的な魅力がないと判断したから。
有機農法をはじめたのは奥さんが極端に農薬に弱い体質だったから。
■失敗の原因は、目に見えている部分だけを追っていたから。目に見えない部分こそ大事。
■枝葉ではない。根が大事。そして根を強くするには土が大事。
■必ずどこかに答えがある。自分が知らないだけ。
■難しくなんかない。やらないだけ。
■今までのことを空白にしてみるとわかる。
■自然のものは腐らない。
■りんごを実らせているは、自分だけではなく、りんごの木である。
■一つのことに対して「馬鹿」になって突き詰める。

すべて自らの体験で得た言葉なので、とても説得力があります。

どれも、含蓄があり、農業だけでなく、すべての人の人生に当てはまるような内容です。

確かに、努力だけでは報われないこともあると思いますし、木村さんにしても、

■偶然手にした福岡正信氏の有機農法の本がなかったら・・
■岳父にジャングルでの壮絶な戦争体験がなかったら・・
■自殺をするつもりで入山した岩木山で、どんぐりの木に出会わなかったら・・

など、いくつもの偶然に救われたということも事実でしょう。

でも、これらの偶然は、冒頭にあるような、仮説→実験→検証の姿勢を木村さんがとっていたためです。

当たり前ですが、何もしていない者の目の前にどんぐりの木が現れても、そこから何も直感的に感じることはできないでしょう。

日頃の努力なくして、神様のアシストはないのです。


本日のパパからのメッセージは、

「気になることに対して、仮説→実験→検証を行うクセをつけよう!」

です。


そして、最後に木村さんと茂木さんからのメッセージ。

「食物は大事。なるべく自然食品を摂ろう!」(木村秋則氏)
「脳を鍛えるには塾など要らぬ。雑食(多様な環境、価値観)で行こう!」

食事は、ジジが作った野菜をママやババが料理してくれたものを好んで食べるように。
そして、好奇心に素直に従い、行動によって積極的に関わる姿勢を忘れないようにしましょう。