その169 自然界の法則に逆らわずに大きな流れに乗ろう!

意識的に口数を減らそうと挑んだ1日でしたが、打ち合わせなども多く、あまり実践されませんでした。

ようやく15時くらいに一瞬だけ落ち着きましたが、その後、電話等の問い合わせに追われ、クールに振舞ったとは言い難い1日でした。

先週の土曜日に出勤をしたときのような集中できる環境は、なかなか望めそうにありません。

吉越浩一郎さんの社長時代、トリンプでは「がんばるタイム」といって、会話禁止、電話禁止の時間帯を設けて、個人の作業時間を確保していたそうです。

メリハリがついて非常によいと思います。

わが職場でも是非とも取り入れて欲しいですが、旧態然とした組織なので、いきなりは無理でしょう。


何かに集中しているときに話しかけられると、思考が一旦停止して、元に戻るまで時間がかかります。

ルーチン作業の時はよいですが、少し複雑なことを考えているときは、凄く損をしたような気になり、それがストレスとなって、集中力が切れてしまうことがしばしばです。

流れというのは大事だと思います。


清流で知られる長良川は河口堰ができるまで、源泉から河口まで、1つのダムもありませんでした。

ダムができると、泥やゴミが底に沈殿してしまいます。

大きな岩が山の斜面を流れてきて、だんだん削られ、やがては砂となって海へ運ばれ、波が押し戻して砂浜を作っているのです。

昨今では、川の途中にダムや堰ができたため、十分な砂が海へ提供されずに、結果として砂浜が消滅しています。

砂浜にしか住めない生物もおり、砂浜の消滅とともに、生態系に変化が現れてきます。

そして、それは沖へと繋がり、昔は大漁だった魚が、現在では漁獲量が減り、いつのまにか高級魚になっていたという笑えない話が現実に起こっています。


流れを断つとどうなるか、自然界が教えてくれるのです。

仕事の流れと川の流れを比較するなど、なんとも馬鹿げていますが、人間とて自然の一部なのです。

自然の流れに抗うことは悪いに決まっています。

大きな流れには乗っておいたほうが、何事もうまくいく確立は高くなるのです。


では、どうしたら流れを断ち切らずにスムーズに物事を運べるのか?

やはり、自然界にヒントがあります。

もし、どこかで滞留してしまったら、圧倒的に強い流れが来るまではそこにとどまり、流れが来たら一気に乗っていくのです。

上流から順調に運ばれてきた小石が、中州の真ん中に取り残されたと想定しましょう。

これは、もう通常の川の流れでは、如何ともしがたく、ずっとその場所に留まるしかありません。

しかし、台風などで川の水が増水すれば、川は中州を包み込み、そこにある石を一気に河口まで運ぶことになるでしょう。

これです。

流れから一旦外れてしまったら、その流れをもっと大きな流れをまって、一気に脱出するしかないのです。


ただ、我々が川と違うのは、能動的に川の流れを変えることができるということです。

自分の力で、水かさを増すように努力をすればよいのです。

一度、止まってしまった流れは、たんに中断した箇所から再開するのではなく、本質的なところに立ち返って全体の作業を意識して再開するほうが流れという前へ進む力があるので、効果的かと思います。

流れの中での行動と流れの外での行動は、まるで効果が違うような気がします。

急がば回れ」の格言どおり、わかっているつもりでも、その仕事の目的を明確にしていないと、いつの日かギャップができ、その溝を埋めるのに苦労することが目に見えています。

さあ、これも明日から実験してみましょう。


本日のパパからのメッセージは、

「自然界の法則に逆らわずに大きな流れに乗ろう!」

です。


奇跡のリンゴ」の木村秋則さんは、徹底的に自然を観察し、そこから答えを見つけるといったことの天才です。

常識を疑う目で物事を観察し、そして仮説をたてた後、自らが実験をして仮説を証明します。

木村さんがなぜ常識を疑っているのか?

それは、その常識が自然界の法則とはかけ離れていると判断したからです。

自然界の法則恐るべしです。