その170 固定費をなるべく控えよう!

限られた予算の中で、どのようにやりくりしていくかは、家計も会社も同じです。

収入に対してどれだけ支出を控えるか、これが勝負です。

そして、この時代、家計においても会社においても、劇的に収入を増やすようなことはないという前提にたつ必要があります。

それでも利益は出し続けなければなりません。

ではどうするか?

そうです。支出、特に固定費を控えるのです。


どうしても必要なものはありますし、投資をしなければいけない局面はあるものです。

これらの一過性の支出は、ある程度致し方ないものだと思います。

もちろん、衝動買いの頻度が高かったり、戦略のない投資活動などは問題があるので、もしそのような傾向にある場合は、再考しなければなりません。

しかし、注意の目を向けなければいけないのは、普段、何気なく見過ごしている、固定費であると思います。


最も大きい固定費は家賃、ローンです。

都心部に会社がある場合を想定すると、当然、家賃は高くなり、家を買う場合も土地の値段が高くなるのが一般的なので、ローン残高が増えます。

確かに時間をお金で買うという発想はありだとは思いますが、そのことが生み出す価値を見極めなければなりません。


例えば、個人の生活において会社に近い場所に家を借りるとします。

確かに通勤時間が短くなるので、会社に拘束される時間は短くなります。

1日に30分短くなったとしても、往復で1時間。1年間で200時間程度の時間を創出できるわけです。

しかし、この200時間を上手く使えるかは個人の資質にかかっています。

時間とお金は、一見比較対象にならないので、最後は感覚で割り切るしかありませんが、パパの個人的な考えでは、無理やりにでもお金に換算をして比較考量すべきだと思います。

200時間あれば、何ができるか?

■勉強をして給料をあげる。
■睡眠時間を増やして将来の医療費を控える。
■普段から家族と過ごす時間を増やして、休みの日のイベントを控える。
■ストレスを溜め込まないことにより、衝動的な支出を行わない。

さて、200時間あれば、どれだけできるでしょう?

現実的に実践できそうなのは、睡眠時間と家族との時間くらいではないでしょうか?

もちろん、時間を作って資格の勉強をしたり、資格とはいかないまでも仕事に有益な勉強をして、給料をあげたり、副収入に繋がることを実践している人もたくさんいます。

でも、人間誰しも楽をしたいのです。

固定費分を稼ぐのは難しいと思います。というより、年間200時間の拘束されない時間を1円の収入にも結べ付けられないことのほうが多いと思います。

なので、都心に住むということは、お金で、睡眠時間と家族との時間を買うと心がけたほうがよいでしょう。

これは、もちろん考え方としては「あり」だと思います。
(個人的には子どもの教育を考えると、都心に近すぎるのいかがなものかとも思います。)

ただし、都心なので、固定資産税、駐車場などの固定費の支出は当然、高くなってしまいます。

そう考えると、ここは背伸びせずに、郊外の家で我慢しましょうという考えにいたります。

睡眠時間や家族との時間は自分の心がけ一つで何とでもなるものです。

毎日、定時に帰宅することはできないかもしれませんが、そういう意識を持てば、日々の仕事が効率化されてくるものです。


また、会社もいっしょです。

小売でもない限り、都心の一等地にオフィスを構える必要はないはずです。

どうしても必要であれば、必要なセクションだけ一等地に間借りすればよいのです。

利益を生み出さない管理部門などのために高い家賃を払うことはないはずです。

そして、浮いたお金で、いざというときのために内部留保しましょう。

いくら従業員の通勤事情を考慮して、なるべく都心のターミナルのそばにオフィスを構えても、全員がいい思いをするわけではなく、住んでいるところによっては不便に感じる人もいるはずです。

ならば、固定費を減らし、利益を生み出して、従業員全員に安心感を与えましょう。


個人にしろ、企業にしろ、背伸びをせず、長期的にみた支出の度合いを見極めることが大事です。


本日のパパからのメッセージは、

「固定費をなるべく控えよう!」

です。


なお、個人の不動産購入の場合は、後年その物件を売りに出したり、賃貸にしたりする可能性があるので、そのときの価値観を考慮して、固定費とのバランスを見極める必要があります。

固定費に振り回されることなく、ほんの少しだけ余裕を持った未来を想像してみるのがよいと考えます。