その206 独立心を持とう!

録画していた勝間和代さんの「カツケン」という番組を見ました。

第2回目の放送分で、テーマは「子どもたちに迫る危機!」でした。

まずは、日本の「子どもの貧困度」(7人に1人が貧困)に驚かされました。

特に、母子家庭の世帯一人当たり平均収入額は、わずか65万円(平均収入は213万円)だそうで、こちらは先進国中最下位です。
 *詳細はこちら→ http://www.kidsdoor.net/hinkon/index.html

ぎょっとする数字です。

君たちのママは、しっかりしているし、安定した収入があるので安心をしていますが、一般的にはシングルマザーが生活をしていくには、とても厳しい環境なのです。


まず、欧米と比べて、男女の雇用体系に差があります。

日本企業は、会社=男の世界のような考え方を表面的には否定していますが、まだまだ実態としては、なかなか変化しきれないようです。

まだ、「男が外で稼いで、女が家を守る」という、伝統的な考え方に支配されているように思えます。

勝間さんなども仰っていますが、せっかく高等教育を受けた女性が、結婚や出産を機に、仕事の第1線を離れてしまうのは、実にもったいないと思います。

女性の真面目さとか、柔らかい発想力を活かしていかないと、これからの国際競争では勝てないような気がします。


ただ、現実は違っていて、女性、男性ともに、専業主婦を望んでいるようです。
 *詳細はこちら↓
  http://www.gender.go.jp/whitepaper/h21/zentai/html/zuhyo/zuhyo049.html

個人的に残念に思えたのは、20代の女性の専業主婦願望の強さです。

ヨーロッパで出生率が上昇に転じた国は、実は共稼ぎ率が高いのだそうです。

そころが日本ではそれに逆行して、実に36.6%の20代女性が、「男が外で稼いで、女が家を守る」という考え方に賛同しているようで、この数値は60代を除いた年代ではトップです。

玉の輿とまでは望んでいないのかもしれませんが、隙あらば仕事なんてやめたいという若い女性が多いような気がします。


これは、高度成長の中でできあがった、男優先社会の弊害であります。

右肩上がりの経済成長の中では、男性一人の稼ぎだけでも、十分に家族を養えました。

なので、そのような家庭環境で育った子どもが、自分も母に倣い専業主婦を目指すのはごく自然なことです。

しかし、現在は状況が変わっています。

個人の生活はもちろんですが、国としての経済力自体が、どんどん落ち込んでいくステージに入ってしまったのです。

したがって、女性が出産後も働けないということについては、会社に責任がないとは言えませんが、専業主婦こと正しい姿であると容認してきた教育、社会が悪かったのだと思います。

山口百恵さんが、歌手を引退して専業主婦になったことを美談として語っているようでは、仕方ありません。

独立した女性こそ、成功者として称えるべきです。


最近でこそ、働く女性をテーマにしたドラマがたくさん放映されているようですが、もっともっと若い世代が、子どもを産んだ後も働くことを「格好よいことだ」と感じるよう煽らなければならないと思います。

ミス・ユニバースのディレクターであるイネス・リグロン氏が、「美とは単なるかわいらしさだけではなく、もっと妖艶なものだ」と仰っているようですが、「妖艶」とはインディペンデント・マインドを兼ね備えないと身につかないものであるように思えます。

アメリカのドラマなどを見ると、女性がいかにも独立しています。

何かに頼るということではなく、誰に依存することなく自分自身で生き抜く力は、男女に関係なく身につけておかなければならないことです。

このマインドをいかにつけさせるかが親の役目です。

これから先、どのような社会環境の変化が訪れるのか予測不能です。

なので、保守的に今あるものを守るという発想ではなく、いかにゼロの状況からプラスを生み出すかという力が大事なのです。

このマインドを社会常識にするような環境の変化が必要です。

これを実現するためには、物質的な条件、例えば、男性の育児休暇制度、保育園の充実、教育費の負担減、男女雇用機会均等など、さまざまなインフラを整えていく必要があります。

例えば、
オフィスビルに会社と行政が折半で託児所を設ける
■母親が正社員であることを私立学校の入学条件に入れる(保育園の点数制度の応用)
■ある程度平等な教育が受けられるよう学費の税負担割合を大幅に増やす
などが、具体的に取り組んでもらいたい政策です。

しかし、インフラ的なものというより、36.6%の20代女性を振り返らせるファッションが必要なような気がします。

もっと、独立した女性が発言力し、世の中に影響を与えていけるようなことが必要です。

芸能や文壇だけではなく、政治、学問、ビジネスの世界で、男女の率が50:50になる世の中が望ましいです。


もちろん男性もこれまで以上にがんばる必要は自覚しています。

女性が独立すれば、男性もそれに合わせて成長していかないと相手にされないため、結果努力をするでしょう。

男性とは案外単純なものであるような気がします。

つまり、女性の男性からのモテ基準を、表面的なものから深みのあるものへ変化させることにより、経済の活性化につながるような気がします。

そしてこの仕事を実践するには経済学者は不要で、プランナーなどの右脳系の人たちが必要なのかもしれません。


本日のパパからのメッセージは、

「独立心を持とう!」

です。


何が子どもの独立心を後押しし、何が独立心を妨げるのでしょうか?

誠実に子どもと接することによって気づきあげることができる信頼感こそが、独立心を後押しするのでしょう。

もう、14歳とか15歳とかになったら、大人として付き合うことです。

親にとっては、子どもが心配でつい口を出してしまうのでしょうが、いつかは自分が先にいなくなるので、自分の考えを押し付けすぎないことです。

もちろん、経済的には援助が必要でしょうが、精神的には1人の大人として扱う必要があるように思えます。

そして、親を超えるように、子どもの知的好奇心をくすぐるよう、アイテムをまいておくことです。

決して与えるのではなく、子どもが自ら見つけたような演出も必要なことかもしれません。