その223 壁を乗り越え、イノベーションを起こす環境の準備を怠るな!

野口吉昭氏の講演会について、昨日に引き続きの報告です。

昨日は「イノベーション」「パラダイムシフト」という2つのキーワードについて事例を挙げながら、軽快に解説していただいたところまで書きました。

本日は、いよいよ「CATS」の内容に入っていきます。


農業イノベーション、工業イノベーションを経て、現在は、知的イノベーションの時代になっています。

ムハマド・ユヌス氏の創設したグラミン銀行は、当初の予想を覆し、まだまだ返済率があがって(1998年95%→2009年97.86%)おり、携帯電話の貸出など、さらなるインフラ整備に邁進しています。
シンガポールのリー・シェンロン首相は、明確に知的立国を目指すビジョンを掲げ、世界中の知識を集めようとしており、結果国民一人当たりのGDPは日本を抜いたとのことです。

しかし、イノベーションを起こすためには、乗り越えなければならない4つの壁があります。

■ゆとりがない − ゆとりは好奇心から生まれる。好奇心があれば自立できる。
■目の前の常識 − ルールは破られるためにある。(ex.「世界中でコンピュータは3台しか売れないだろう」「彼らの音楽は好きになれない。ギター音楽も廃れてきたしね。」)
■失敗への恐れ − 失敗から学ぶことがあるので恐れずに行動を!(ex.「ダイソンの掃除機は試作を50回繰り返した。」「弱い糊で使い物にならない。賛美歌の楽曲集に挟んだ紙が落ちてしまう」)
■画一的なリーダーシップ − 現在は外部報酬(給与、地位)より、内部報酬(愛される、誉められる、役に立つ)に重きが置かれている。


そして、今、時代が求めているCATS人材とは、以下の9つです。

イノベーションを作る環境を自分で作る
 ・ゾーン(真空なる場)を作り出すこと。そのためには、自分を批判すること、そいれによって悪影響が及ぼされることを忘れる
■いつでも心の準備ができていること
 ・学習することにより、いつでも問題を受け入れられるよう成長しよう
 ・イノベーションを起こすものはなく、努力の結果、起きるものなのだ。
 ・プロとは、常に準備ができている人のこと(ランドセル・サイクル)
■常識を破壊することからはじめることを知っている。
 ・場の垣根の低い人になろう
■イケてる「モノ・コト」にうるさい
■イケてる「場」にうるさい − 他人との関係
■イケてる「考え」にこだわる − 水平思考
■「これいいじゃん」と喜ぶことが多い
 ・挫折に対する唯一の成功は、「失敗だったかもしれないけど、よかった」という評価
■早めに、しかも、上手に失敗する
 ・プロトタイプで試してみる。そして早めのフィードバック。
■主体性を挽き出すことができる
 ・いかに長所を挽き出すか? 本気と感動!

ネコのイメージは、「好奇心旺盛」「自立している」「マイペース」「臨機応変」「賢い」「スマート」です。

「尻尾を振って」「主人の指示を待ち」「従順な」イヌでは、変革はできません。

人(ネコ)としての気高さというモチベーションを源泉に、自分を変え、組織を変え、君たちが安心して暮らせる社会を作り上げていこう!


本日のパパからのメッセージは、

「壁を乗り越え、イノベーションを起こす環境の準備を怠るな!」

です。


講演の中では触れられていませんでしたが、著書の帯に、「ネコ型人材とは?」とあります。

①好奇心が旺盛、②自立したマイペース、③臨機応変、④客観的に見ている

この4つの資質を備えた人が、未来を創るのです。

まず、子どものうちは、「好奇心」を持ち、「自立」を意識することです。

たくさん本を読み、多くの知見に触れて、あらゆるものに「好奇心」を持ってください。

そのようにして知識がつくと自信が湧いてきて、「自立」してきます。

未来は自分で創れ!