その242 感性も大事!知識も大事!

朝、何気なくテレビのスイッチを入れたら、坂東三津五郎さん、桐島ローランドさん、春風亭昇太さんの3人で「城」の話をしていした。

3人とも、城、主な城が築かれた戦国時代に興味があるらしく、なかなかディープな話をしていました。

パパは、城にも戦国時代にも、それほど深い思い入れはないので、出演者の取り合わせの妙に感心をして、なんとなく見ていたのですが、その中で昇太師匠が面白いことを仰っていて感心させられました。


師匠曰く、各地の城に上る(見学する)ときに、行きは攻め手、帰りは守り手の心境でみるそうです。

ひとつの物事に対して、意識的に対比した見方をするというのは、さすがです。

戦国時代は、ほとんど落語には登場しないので、このダブル視点による城の観察自体が噺に反映されることはないけれども、自分の中で思い浮かんだことをイメージするという行為が落語を聴きにきている観客に通じるものがあり、その感覚を体感するのに良い機会であるというような趣旨のことを仰っていました。

現実にそこに存在している実態のあるものを見て、そこには存在しないものを時を超え、場所を超え、イメージを膨らませるという作業は何とも素敵だなと思いました。

テレビ、映画に代表される映像+音声の文化に慣れ親しむパパたちは、普段は直線的な思考に支配されているような気がします。

テレビや映画は、そこに自分のイマジネーションを差し挟む余地がないというか、一方的に押しつけられているので、これらにばかり接していると、自らの想像力を拡げるようなことができません。


もっと自由に空間を見つめる時間が必要なのではないでしょうか?

空間と表現したのは、視点の先に、平面的ではない、時空を超えた奥行きのある拡がりがそこに存在するからです。

ひとつのものに接するときに奥行きを持った見方ができるかどうかは、ひとつには感性、もうひとつには知識があると思います。

この両者とも、持って生まれたものではなく、後天的に備わるものです。


まず感性ですが、これは、子供から大人になっていく過程で、いかに親に拡げてもらうかにかかっていると思います。

もともと人間は、自由な感じ方ができるように生まれてきているので、それをいかに抑圧せずに伸ばしていくかが、親の務めです。

もちろん常識を備えてもらわなければ困るので、それを教えるうちに、いつの間にか自由であるはずの感性の芽が摘み取られてしまうこともあるでしょう。

ただ子供の感性は大事に拾って、育ててあげることは意識しなければなりません。

子供の豊かな感受性につきあうように、一緒になって感動したり、喜んだり、時には悲しんだり、子供と共感してあげることが大事です。

そして、その共感を一緒に拡げていくよう、さまざまな機会を与え、一緒に体感してみることです。

多面的な感性を身につけることにより、将来降りかかってくるであろう、いろいろな苦難に柔軟に立ち向かうことができるようになるはずです。


そして、感性とともに必要なことが知識です。

これは、学校での勉強を中心に論理的に身につける必要があると思います。

「学校の勉強なんて」と馬鹿にせずに、まずは、教科書の内容をしっかりと理解しましょう。

そのうえで、もっと興味がある分野については、教科書以外の本を読むなり、自らが実験をするなりして、見聞を拡げていけばよういのです。

教科書の知識がなくても生きていけますし、成功している人も多く存在しているでしょう。

でも、相対的に見てみると、学校の勉強をしかっりとやった人、教科書の内容を良く知った人のほうが、成功している確率は高くなります。

知識は知識を呼ぶというか、知識があればあるほど相乗的にその量が増していくような気がします。

多くの知識を持った人の周りには知識を持った人が集まり、それら人の行動パターンに感化され、自らも知識を取得するような行動をするようになっていきます。

面白くないかもしれませんが、学校の勉強はしっかりやりましょう。

そのうち必ず相乗的に面白みが増してきます。


本日のパパからのメッセージは、

「感性も大事!知識も大事!」

です。


ところで、午前中に投票へ行ってきました。

隣駅よりも少し遠い、投票場所へは15分くらいかかったでしょうか?

当然、投票所までもっともっと遠い人もいるわけで、このような人たちがもっと気軽に投票に行けるようもっと工夫をすべきであると思いました。

インターネット投票やコンビニでの投票等、現在の技術を使えば、何かしら方法があるはずで、投票率を上げようと声高に叫ぶよりも、方法論に言及していかないと、政治への関心を高めることができないと確信します。

理想と現実のギャップを課題といいます。

課題を解決するための方法は一つではなく、複数あります。

100%課題が解決しなくても、10%分だけ課題が解決するような実現性の高い課題解決策に期待します。


パパの「今日のよかった!」は、

「目的地まで遠いところに住んでいる人の心境を理解できた!」

です。


距離による行動の自制について、これを排除すべく意識していきたいものです。